No.6706はシンガポールのPrima Food、Prima Taste Singapore Prawn Soup La Mian。漢字表記は百胜厨、新加波蝦湯拉麵。Prima Tasteは2011年にLaksa La Mianを発売してマレー半島域発の高級即席麺という新ジャンルを創出し、その後麺やスープのバリエーションを増やして現在9種類の即席麺を擁している。日本でも代表作が中華街やKALDI等で300円前後で売られている時がある。
私がこのシリーズを食べるのは今回で7種類目になるのだが、その都度深い感銘を受けることが多く(★4.5を付けたものもある)、どうしても期待が高まってしまうよ。
開封して中身を確認し、ふと戸惑ってしまった。大きな袋の液体スープが二包付いているのだが、どう見ても全く同じものが二つ入っているようで、もしかして製造ミスかと思ったよ。しかし裏面の作り方説明を見ても二つの液体スープを区別せずに鍋に入れているようだ。
作る際にそれぞれのスープの原液を舐めてみたが、やはりどちらも同じもののようだ。なんで一包にまとめなかったの?とも思うのだが、大量の液体をパッキングするのがコスト的に割が合わなかったのか、あるいは既にどこかで使われているスープ包をそのまま使いまわしたのか、謎である。
食べてみて、麺もスープも余裕と貫禄がある印象。一般的な即席麺が軽自動車のエンジンをキンキン高回転で回すようなものだとしたら、この製品はV12気筒6リッターエンジンの高級車を低回転でゆるゆると回しながらモリモリ湧き上がる豊富なトルクを享受しているような感じだ(そんな車には乗ったことないけど)。
経験的に液体か粉末かを問わず、添付されるスープの量が多い即席麺は美味しいものが多い傾向にあると感じているのだが、今回もきちんとその構図に則っていた。やはり濃縮→還元の度合いが低い方が味や香りのリアリティを損うことが少ないのだろう。
麺は太めの丸断面で、表面はざらついている。色は白くて弾力感は弱く、ややモッサリとした食感。細うどんとスパゲッティとの中間的性格のように思えた。ただ七分も費して茹でるためかどっしりと腰の据わった存在感がある。
スープは濁り感があるクリーミーな茶色。とはいっても乳臭さやココナッツミルクっぽさは無く、海老の頭をグツグツ煮込んだような香ばしさが出ている。うま味は自然で、喉越しも全く抵抗感が無く風のように抜けてゆく。わざとらしさが無い味は低濃縮スープならではと思え、たった今寸胴鍋から汲んできたような臨場感がある。
具無しで食べても物足りなさは感じず、また懐が深そうなのでどんな具を入れてもきちんと受け容れてくれるだろう。今回の品は香港で日本円換算約355円で購入したものだが、価格分の価値は得られる。
国名 | シンガポール |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 8 886350 068066 |
会社名 | Prima Food |
製品名 | Prima Taste Singapore Prawn Soup La Mian 百胜厨 新加波蝦湯拉麵 |
謳い文句 | |
調理方法 | ゆで7分 |
質量 | Net180g |
熱量 | 493kcal (2072kJ) |
Na | 1.89g |
付属品 | 液体スープ二包(同じもの) |
ノンフライ麺 | ○ |
湯切り | 不要 |
麺 | 太めの丸断面、表面はざらつく、弾力感は弱めで鈍い歯応え、どっしりとした存在感 |
汁・ソース | 濁り感がある、海老の頭を煮込んだような香り、うま味や喉越しが自然、刺激は無い |
具・その他 | 濃縮度の低いスープが余裕と貫禄を感じさせる、高額だが素で食べても納得できる味 |
総合評価 | ★★★☆3.5 |
試食日 | 2020/05/24 |
賞味期限 | 2020/04/19 |
入手方法 | 2019/04/25 恵康Wellcome (Hong Kong) |
税込購入価格 | 24.80 HKD (≒355 JPY) |