No.6681は香港の日清食品、福 冬蔭功湯伊麵。英語表記はFuku Tom Yum Soup Instant Noodleで、製造はベトナム。「冬蔭功」がトムヤムの意味らしい。単純に広東語の読み(dung1 yam1 gung1)を当てはめただけのようにも思えるな。結構昔からある製品である。
2013年に香港統一(企業名)から香港日清に福ブランド即席麺(福字麵)が移管され、2016年に従来タイで作られていたのがベトナムへ移管された。今回の品は香港の会社がタイ風味の即席麺をベトナムで作らせ、(それを日本人が諸食するという)アジアを股にかけたような構図になっている。
食べてみて、脂っぽく香ばしい揚げ麺に甘酢っぱ辛くて化学調味料全開のスープ。色に例えるならば鮮やかな赤黄緑空色がまだらに渦巻くような、人で溢れる夜店の屋台街を彷徨うような印象。上品とか洗練という言葉とは無縁の世界だが、猥雑でしたたかな雰囲気は嫌じゃない。例えるならばチキンラーメンに砂糖と酢と唐辛子を入れてケバくしたような感じ。
麺は細い角断面。丼お湯入れ(今回の試食)、鍋で茹でる、そのままボリボリ食べるという三通りの食べ方が示されているが、やはりチキンラーメン式で食べるのが正統な流儀だろう。麺の色はチキンラーメンに近い褐色だが太さは半分程度に感じ、舌触りは軽いというか頼りない。気泡感は強く、あまり柔らかいわけではないがフカフカした発泡弾性体のような噛み心地。揚げ物の香ばしさが強く、油臭さが後述のスープと上手く合っている。
スープは透明感がある。甘っぱさが強く、酸味は強いが角が取れている。辛さはトムヤム味としてはだいぶ大人しく、タイ製のトムヤム味ラーメンと比べると大人と子供ぐらいの差がある。人工的なうま味と塩分は強く、派手な味である。調理例写真には大きなエビが入っているが、この製品のどこにもトムヤム「クン(กุ้ง エビ)」とは書かれておらず、エビの香りも無かった。
あまり日本で言うところのトムヤムクン味には期待しない方がいいだろう。逆に、タイのトムヤムクン味ラーメンの強烈な辛さやエビの匂いが苦手な人にはいいかもしれない。
国名 | 香港 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 4 897878 650057 |
会社名 | 香港日清食品 |
製品名 | 福 冬蔭功湯伊麵 Fuku Tom Yum Soup Instant Noodle (製造はベトナム) |
謳い文句 | |
調理方法 | ゆで3分/丼お湯入れ3分/そのまま食べる |
質量 | Net60g |
熱量 | 266kcal (1114kJ) |
Na | 1.236g |
付属品 | 粉末スープ(ネギ入り) |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 細い角断面、フニャフニャではないが、発泡弾性体みたいな食感、揚げ物の香ばしさ |
汁・ソース | 透明感がある、甘さが強い、酸っぱいがまろやか、辛さは弱い、旨味は人工的で強い |
具・その他 | タイのトムヤム即席麺とは別物、派手で安っぽいがこんな味が食べたくなる時もある |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2020/04/23 |
賞味期限 | 2020/03/21 |
入手方法 | 2019/09/21 Okada特派員様よりいただく |
税込購入価格 |