No.6673 日清食品 (Singapore) 明星 酸辣滷麵

No.6673はシンガポールの日清食品、明星 酸辣滷麵。製造はインドネシア。滷麵(鹵麺とも書く)はローミーとかルーミェンと読み、シンガポールやインドネシア・マレーシア辺りで食されるとろみのあるスープと黄色い平打ち麺による料理である。この製品の場合は酸辣とあるので酢っぱ辛い味付けだね。

日本における明星食品は日清食品傘下とはいえ一応独立した会社組織だが、シンガポールでは日清食品の中の一ブランドという扱いになっている。即席麺の海外進出は明星食品が先鞭を付け、シンガポールでも1970年初頭に現地生産を開始していたのに、それより十年ほど遅れてやって来た日清に(言葉は悪いが)乗っ取られた構図にも見え、歴史は残酷だなあ。

食べてみて、スープにとろみがある即席麺は日本でもテーブルマーク(旧カネボウ系)の製品で馴染みがあるもので、殆ど違和感を持たずに食べることが出来た。甘酸っぱくて酸味は程々、ヒラヒラした扁平麺はトロっとしたスープをよく絡めてくれる。決して高級感は無いけれど、最後まで飽きずに食べられる。

麺は薄くて細い扁平断面。柔らかめでコシなど全然無い反面気泡感は結構あり、繊細というか華奢な舌触り。重量感なども無いのだが、逆にサラサラと柳のように口から喉を通り抜け、軽やかな食感は悪くないと思った。

スープはとろみが強い。粉末スープを投下した後にお湯を入れ、三分待ってからかき混ぜるのだが、とろみ成分が大きなダマになって固まってしまい、溶きほぐすのが結構な手間だった。ここは日本のとろみ付きカップ麺のように、粉末スープを後入れとするべきであろう。おまけに液体スープは後入れの指示があるのだから、一緒に入れるようにすれば製作の手間も変わらないし。

粉末醤油っぽい味がベースで、コッテリした甘ったるさがある。酸味も粉末というか薬材っぽくて軽い刺激。唐辛子の辛い刺激も強くはない。うま味もやや人工的で粉末臭い。って、甘さ以外はみんな軽くて粉末っぽい味付けで揃っている。一応液体スープと調味油も付いているのだが、しっとりした潤いとか深みのある味にはあまり寄与していないようだ。

具はカニカマが目立っており、他にキャベツや人参も入っており海外製品としては豪華で賑やかな方である。

よくよく考えてみたら、海外の即席麺でスープに明確なとろみが付いている製品など今まで食べたことが無いことに気が付いた。なので日本に居ると判らないが、この製品はスープの「とろみ」こそが必殺最終兵器、突出した個性だったのだ。

国名 シンガポール
ジャンル カップラーメン
EANコード 8 888107 001364
会社名 Nissin Foods Singapore
製品名 明星 酸辣滷麵 Myojo Lor Mee Flavour(製造はインドネシア)
謳い文句 Tasty Singapore
調理方法 熱湯3分
質量 Net80g
熱量 340kcal (1420kJ)
Na 1.93g
付属品 液体スープ、粉末スープ、かやく(キャベツ・人参・カニカマ・ねぎ)、調味油
ノンフライ麺 ×
湯切り 不要
細く薄い扁平断面、コシは弱く頼りない、だがサラサラした軽快な喉越しは悪くない
汁・ソース 強いとろみ、醤油がベースでコッテリした甘さ、酸味と辛さは弱い、うま味は人工的
具・その他 具はカニカマが目立つ、海外品でとろみは珍しいが粉末スープ先入れはダマが出来る
総合評価 ★★2
試食日 2020/04/14
賞味期限 2020/03/11
入手方法 2019/07/13 Lautoka (Fiji)
税込購入価格 3.5 FJD (≒175 JPY)