No.6649は香港の永南食品、公仔麵 香辣豬骨濃湯味即食麵。英文表記はWinner Foods、Doll Ramen Noodle Spicy Artificial Pork Flavour。ピリ辛豚骨味である。1989年に永南食品は日清食品の傘下に入り、公仔麵は廉価版出前一丁ともいえる位置付けにある。
この文章を書くに当って永南食品のサイトを確認のため覗いてみたら公仔麵のパッケージデザインがガラッと一新されていた。今回紹介する品は旧世代ということになる。
▲即席麺マニア垂涎の(?)公仔麵トートバッグ
2010年に香港へ即席麺の買い出しに行った際、公仔麵のトートバッグを見つけて喜び勇んで購入。基本デザインが変わらないからずっと最新のファッションだ!と思っていたのになあ。
食べてみて、豚骨味について辛辣な言い方をするならば、ヤル気の無いなんちゃってミルキー豚骨。獣臭さは微塵も無く、優柔不断のハリボテいんちき豚骨味だ。まあ英文製品名がArtificial Pork Flavourだからリアルな味や香りを期待するのは無いものねだりなのかもしれないが。でもだがしかし!唐辛子の刺激が百難を隠してくれて、結果的にはさほど不満の無い味に仕上がっていた。
麺は細く、角が無い舌触り。べとつきが少なくサラッとしている。反面、コシの強さだの重厚感といったものは無く軽い食感。サラサラと流し込むような麺である。
スープはいかにも乳化剤・添加物といった感じの人工的なとろみがあり舌触りからして不自然。味も豚骨っぽさについてはまるでリアリティがなく、化学合成したような奥行きが無く薄っぺらな味と香り。昔の大黒やスナオシの廉価版豚骨味即席麺でももっとうまくやっていたと思う。
でも。唐辛子って素晴らしい!激辛ではなく大抵の人には受け容れられる程度の刺激だけど、この辛さがいんちき豚骨味の負の要素をあらかた覆い隠してしまい、ぼやけた味をキリっと引き締めてくれて、最後まで食べる意欲を維持することが出来た。不思議なものである。
辛い調味油を単独で舐めてみると樹脂を溶かしたような変な匂いがして全然食品とは思えないんだけど、これがいんちき豚骨味と融合するとまさに化学反応、マイナスⅩマイナスがプラスになる瞬間に立ち会ったような気分である。
国名 | 香港 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 0 79551 73044 5 (UPC) |
会社名 | 永南食品 Winner Foods |
製品名 | 公仔麵 香辣豬骨濃湯味即食麵 Doll Ramen Noodle Spicy Artificial Pork Flavour |
謳い文句 | 香港製造 Yummy |
調理方法 | ゆで3分 |
質量 | Net100g |
熱量 | 490kcal (2052kJ) |
Na(麺具+汁) | 1.44g(食塩相当量1.8+3.8g) |
付属品 | 粉末スープ、調味油 |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 細くべとつかずにサラサラした舌触り、コシや重量感は弱い、出前一丁より軽い食感 |
汁・ソース | とろみあり、ピリ辛で適度な刺激、豚骨味は混ぜ物っぽくとても人工的、獣臭さ皆無 |
具・その他 | 豚骨スープとしては変な味だが、唐辛子の刺激が七難を隠し、まあまあの水準になる |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2020/03/15 |
賞味期限 | 2020/02/12 |
入手方法 | 2019/06/08 New York (USA) |
税込購入価格 | 0.60 USD (≒65 JPY) |