No.6632はスペインのGallina Blanca、Yatekomo Yakisoba Classic。Gallina Blanca社はポーランドの味の素に即席麺の企画と製造を依頼しており、イタリアのStar社Saikebonを含めて似ている製品が多い。そしてこのポーランド味の素連合の仮想敵はMaggiではなくKnorrでもなく、ズバリ日清食品の欧州事業だと思われる。
日清はSobaシリーズで欧州に焼そば文化を浸透させてきたが、今回の品は真正面からこれにぶつけようとする企画である。特に袋の焼そばでは日清が欧州では珍しくフライパンで作る方式を提唱したのだが、これをそっくり踏襲してきた。
▲裏面の左下に提携する「Ajinomoto」の表記がある
お湯の量の指定は150mlと日本の袋焼そば(200ml~220mlが一般的)に比べてかなり少なめ。これでは湯戻りの悪さやフライパンに麺がこびりついてしまう近未来が想像できてしまうのだが・・
食べてみて、想像は現実になってしまった。作っていて明らかに水分が足りないことが感じられ、追加で50mlぐらい足したのだが時すでに遅し。フライパンの焦げと麺に水気の足りない部分が出来てしまったよ。で、味は日本のソース焼そばに似せて作ってあり大きな違和感はないのだが、重たい味で、味や香りの要素が少なく華が無いように思えた。
麺は扁平断面で密度が高そうな詰まった印象だが、反面ふくよかさに欠けてギスギスした感じでもある。こうなった原因はやはりお湯の量の指示が少ないからであり、たっぷりの水分でゆるやかに麺を解放してあげれば印象はだいぶ異なるものになるだろうと思う。
ソースは重厚で力強い味なのだが、陰気で鈍重な印象でもある。もうちょっと鼻の中に香辛料がキラキラと拡散するような華やかさが欲しい。辛い刺激もなく単調で、具を入れずに素のままで食べると飽きやすい。液体ソースであり油分も結構入っているから痩せた感じの味ではないのだが。
具として人参とネギが付いているがあまりしっくりこない。やはり青のりと紅生姜が欲しいところだ。
というわけで、欧州の製品だが欧州っぽさは皆無。でも日本の焼そばともちょっと違う。さりとて新しい味を提案しているようでもなく、ちょっと中途半端な製品のように思えた。決して悪いというわけじゃなく、それなりの満足感は得られるんだけど。
国名 | スペイン |
ジャンル | 袋焼そば |
EANコード | 8 410300 356387 |
会社名 | Gallina Blanca |
製品名 | Yatekomo Yakisoba Classic |
謳い文句 | Fideos Orientales |
調理方法 | 水気が無くなるまで炒める |
質量 | Net93g |
熱量 | 425kcal (1780kJ) |
Na | 〜g(食塩相当量1.9g) |
付属品 | 液体ソース、かやく(人参・ねぎ) |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 扁平断面で密度が高い印象、もう少しふくよかさが欲しい、水量が少なく焦げやすい |
汁・ソース | 日本の袋焼そばに近い味だが、鈍重で陰気な味で華がない、味や香りの手数が少ない |
具・その他 | 人参とネギが多いが、やはり青海苔と紅生姜が欲しい、悪くはないが中途半端な印象 |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2020/02/23 |
賞味期限 | 2020/01/31 |
入手方法 | 2019/05/27 Motril(Spain) |
税込購入価格 | 1.00 EUR (≒123 JPY) |