No.6618はエジプトのSalim Wazaran Abu Alata、Indomie Beef Flavour。昨年末よりエジプト製インドゥミーの試食を七回行ってきて(うちカップは二個)、八つ目の今回がラストとなる。今後はモロッコおよびトルコ製インドゥミーの試食を行う予定なのでインドゥミーの生産国による違いに興味がある方(そんな人いるのか?)は引き続き御期待ください。
エジプト製インドゥミーのまとめとして、インドネシア製および一般的な即席麺と比べて麺が水っぽいというかブヨブヨする傾向がある。これはカップ版に顕著で、オーバーに表現するならば豆腐の麺みたいだった。一方袋麺についてはゆで時間を短めにすれば気にならない程度。
スープは塩分もうま味も香りも控えめで、味の濃いアジアの即席麺(インドネシア製インドゥミーを含む)と比べると消極的な味というか物足りなさを感じる。日本人が食べたらこの点で拒絶されるかもしれない。味の濃い肉などの具を入れることが前提のようにも思われる。嫌な味とか香りがする製品は無かったので、薄味好みの人なら十分に受け入れ可能だろう。
調味油の有無にかかわらず、パーム油の香りがする。あとチリパウダーは効きが穏やかで、全部入れても程々の辛さにしかならない。この二点はインドネシア製インドゥミーにも共通する感覚。また濃い薄いの違いはあれど、インドネシア製とエジプト製では味の傾向はよく似ていると感じた。
香りが控えめなので、海老だのチキンだのといって味ごとによる違いは少ない。八種類の中で最も良かったと思ったのはNo.6588で試食したSpecial Chicken味(袋版)。ニンニクと唐辛子の刺激をバランスよく効かせた点に好感を持ち。これなら家に常備してもいいと思った。
(今回のビーフ味を)食べてみて、麺の歯応えもスープの味や香りも、一旦クッションを介したような間接的な印象を持った。強いインパクトをストレートに受けてしまうことがない。なので安全安心である反面、ガシッとくる手応えには欠ける。ウシの肉臭さなんてものも無い。嫌な味や香りはせず、適度な刺激もあってそれなりにバランスは取れている。
麺は細めの角断面で柔らかめ。輪郭はしっかりしており昔の日本の袋麺みたいな感じ。麺から小麦粉の澱粉がたくさん溶出するみたいで茹で汁がトロっと白く濁る。これが味が間接的になってしまう大きな要因だろうと思う。ゆで時間を指定の三分より心持ち短くすることで、エジプト版インドゥミーで当初感じた麺の水っぽさはほぼ解消した。
スープは濁り感がある茶色でトロっとした舌触り。よく言えばマイルドで優しい口当たりだが、悪く言えばもどかしい。牛肉味は粉末っぽくて人工的だが、控えめなので嫌味には感じない。茶色いのはカラメルで醤油は入っていなさそう。脂っ気は無くアッサリ。チリパウダーは全部入れても大して辛くはならないけれど、ちょうどいい刺激であり最後まで好奇心を維持することができた。
国名 | エジプト |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 5 285000 396437 |
会社名 | Salim Wazaran Abu Alata |
製品名 | Indomie Beef Flavour |
謳い文句 | |
調理方法 | ゆで3分 |
質量 | Net70g |
熱量 | 303kcal( 1269kJ) |
Na | 1.1g |
付属品 | 粉末スープ、チリパウダー |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 細めの角断面、柔らかめだが輪郭は明確、澱粉の溶出が多い、昔の日本の袋麺みたい |
汁・ソース | トロッとしてマイルドというか間接的な舌触り、牛肉味は粉末っぽく人工的だが弱い |
具・その他 | 脂っ気はなくアッサリ控えめな味だがチリパウダーの適度な刺激が丁度良いバランス |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2020/02/05 |
賞味期限 | 2020/01/08 |
入手方法 | 2019/05/16 Port Said (Egypt) |
税込購入価格 | 1 USD/2p (≒55 JPY/p) |