No.6577は台湾の統一企業、滿漢大餐 麻辣鍋牛肉麵。英語表記はUni-President、Imperial Big Meal Super Hot Pot Beef Flavorとなり、レトルトの肉塊が付属する高級即席麺である。香港で購入したもので、買った時点での日本円換算価格は約257円だ。
▲初めて食べた滿漢大餐(1998年)
滿漢大餐は発売以来20年以上が経った製品で、高級即席麺として大きな成功を収めている。競合会社からは維力の一度贊や味丹の味味一品など類似製品も出現し、レトルトの肉塊付き高級即席麺は台湾独自のジャンルとして確立・認知されているのだ。日本でも偶にこの形態の製品が出ることはあるが、いつでもどこでも購入できる定番製品としては無い。
ふたつ上の写真は私が初めて購入した滿漢大餐で、1998年9月に新大久保付近のアジア食材店で遭遇したもの。袋麺なのに400円という高価格にビビッた末、エイヤアで買ってはみたものの食べるまで期待と不安が交錯する心細い気持ちになったよ。カップ版が出たのはそれからだいぶ後のことで、昨年大リニューアルを行いカップが紙製に変わった以降今回が初めての試食。
ちなみに2000年以前の新大久保は今以上遥かに猥雑な雰囲気で、即席麺探しで歩くのにも結構身構えたもの。真っ昼間から警察と外国人女性(街娼)との攻防が垣間見れて面白かった。
食べてみて、滿漢大餐はやはりレトルト肉塊の存在が全てだね。麺とスープだけだと評価は★二つ程度なのだが、厚みのある牛肉を噛みしめるとこれだけでも★をもう一個を加えたくなる。肉に有難味を感じない人には割高な製品としか思えないだろう。
麺は扁平断面で薄く、輪郭は明確でヒラヒラした舌触り。色は白くて香りも日本のラーメンとは別物という印象。カップうどんを引き締めてボリューム感を減じたような感じかな。食感は軽めだが存在感はある。
スープは唐辛子の刺激が辛くて心地良い、醤油ベースの強い味。花椒の刺激はそう強くない。香辛料は華やかで、牛肉の香りがするスープを飲むと、台湾の街並みが頭に浮かんでくるようだ。うま味も強いが、化学調味料的でもある。
レトルト牛肉塊は小指~親指の先程度の大きさのものが五個ぐらい入っていた。やや繊維質の食感で、ジューシーという程ではないものの、乾燥した肉を湯戻しするものとはまるで次元が違う。肉を噛みしめる、という嗜みをじんわりと堪能できよう。昔は脂身も結構入っていたのだが、今回の品はほぼ赤身だけ。個人的には力感のある脂身もある程度は入っていて欲しいのだが。
リニューアル前の発泡樹脂製カップのもの(2015年3月 No.5517で試食)と比べるとほぼ同じ印象だが、味の密度や勢いが少し弱くなったようにも感じた。リニューアルはコストダウンが目的かな?
ホント麺とスープだけなら大して特筆できる部分はないのだが、レトルトの肉塊(一緒に入っている汁も含む)によってパッと花が開いて大空へ飛翔したような製品である。突出した個性がある製品は、それだけでも十分に存在価値があると思う。
国名 | 台湾 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 4 710088 412089 |
会社名 | 統一企業 Uni-President |
製品名 | 滿漢大餐 麻辣鍋牛肉麵 Imperial Big Meal Super Hot Pot Beef Flavor |
謳い文句 | |
調理方法 | 熱湯3分 |
質量 | Net204g |
熱量 | 604kcal (2529kJ) |
Na | 2.37g |
付属品 | 粉末スープ、レトルト具(牛肉)、調味油 |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 扁平断面で薄く縮れは強く軽い食感、輪郭は明確、カップうどんを引き締めたみたい |
汁・ソース | 唐辛子が心地よく花椒は程々、醤油ベースの牛肉味、香りは華やか、うま味は人工的 |
具・その他 | 牛肉は小指〜親指の先大のが五個、ややパサパサするが存在感大、脂身も欲しかった |
総合評価 | ★★★3 |
試食日 | 2019/12/15 |
賞味期限 | 2019/12/02 |
入手方法 | 2019/04/25 Seven Eleven (Hong Kong) |
税込購入価格 | 18.0 HKD (≒257 JPY) |