No.6566は香港の日清食品、出前一丁 棒丁麵 黒蒜油猪骨湯。英語表記の製品名はDemae Ramen Bar Noodle Black Garlic Oil Tonkotsu Flavour。パッケージには「熊本」という地名が表示されている。
細長い袋で中身はマルタイみたいなノンフライ棒状乾燥麺(二食入)である。香港の出前一丁はもう何でもアリだね。香港日清のサイトで確認すると、現在袋麺は經典・豬骨湯麵・全辛滋味・韓式・五包裝・棒烏冬・棒丁麵・通心寶・即食米粉の九シリーズがあり計35製品、カップ麺は杯麵・非油炸杯麵・大盛杯麵・碗麵の四シリーズで計20製品があり合わせて55製品。もうこれだけで一つの会社が作れそうだな。
結構大柄なパッケージであり、乾燥状態での麺の長さは240mmもある。マルタイは確か180mm(違っていたらゴメン)なので、麺をすする際の時間が長くかかり、より大きな吸引力が必要となるだろう。
ちなみに上記袋麺シリーズの「棒丁麵」はこの棒状麺を使うラーメンのこと。「棒烏冬」は棒状乾燥うどん、「通心寶」はマカロニ、「即食米粉」はビーフンである。出前一丁も随分多角化経営になったものだ。
食べてみて、麺が指定の三分茹でだと結構だらしない食感なので時間は短めが良い。豚骨味は混ぜ物というか雑味が多く、黒マー油の香りもいまひとつ冴えないのであまり熊本風豚骨という気がしなかった。香港で売られる製品ではあるが、日本人はちょっとコレジャナイ感を持ってしまうだろう。
麺は細い角断面で縮れ無し。基本はマルタイラーメンに近いものだが柔らかめで粘りとかコシに欠ける。幸いこの製品は二食入りなので、二度目の製作時に茹で時間を指定の三分から二分へ短縮して作ってみたところ、遥かに好ましい出来になった。ゆで具合の管理は麺の様子を見ながら早めに、シビアに行った方が良い。あまり主張する麺ではないし、香りも華やかな方ではない。
スープは少しわざとらしいとろみがある。獣臭さは無く、あまり豚骨スープらしくない。反面ノイズ成分とでもいうのか、余計な味や香りが多いように感じられた。甘みは薄いがうま味は結構強いく、胡椒のピリッとくる刺激がある。「熊本」を標榜しているけれど黒蒜油は色だけでニンニクの香りは弱く、大して有難味を感じない。ごく僅かだが白胡麻が入っている。
延々と苦言を呈してしまったが、これは豚骨とか熊本というキーワードから日本人が期待するレベルに達していないという意味であり、ただの即席麺として思い入れも無く冷静に評価するならば決して常軌を逸した味やバランスの製品ではない。
その一方で「出前一丁」が私の心からどんどんと離れていくような気持ちになってしまった。これは日本を飛び出した出前一丁が進化・成長しているからなのか、変節・迷走しているのかはよく判らない。
国名 | 香港 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 4 897878 850020 |
会社名 | 香港日清食品 |
製品名 | 出前一丁 棒丁麵 黒蒜油猪骨湯味(二食入) Demae Ramen Bar Noodle Black Garlic Oil Tonkotsu Flavour |
謳い文句 | 熊本風味 |
調理方法 | ゆで3分 |
質量 | Net186g |
熱量 | 331kcal (1386kJ) |
Na | 1.674g |
付属品 | 粉末スープ(ごま・ねぎ入り)、調味油 |
ノンフライ麺 | ○棒状乾燥麺 |
湯切り | 不要 |
麺 | マルタイ風の細めストレート棒状麺、柔らかく頼りない食感なのでゆで時間短めが良 |
汁・ソース | とろみあり、雑味の多い豚骨味、獣臭さは無い、黒蒜油は香りが弱い、黒胡椒の刺激 |
具・その他 | 僅かな白胡麻入り、日本人の期待する熊本風豚骨味ではないが、バランスは悪くない |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2019/12/01 |
賞味期限 | 2019/11/22 |
入手方法 | 2019/04/25 恵康Wellcome (Hong Kong) |
税込購入価格 | 10.0 HKD (≒143 JPY) |