No.6554は台湾の味王(Ve Wong)、力加麵 Rika Classic Wo-Mien Cup。パナマ市場向けに特化された製品で、No.6492で姉妹品の袋麺版を紹介している。
台湾の即席麺がなぜわざわざ遠い中米のパナマへ向けて専用パッケージで輸出されているのか?どうにも不思議に思っていたのだが、調べてみるとかつてパナマは台湾(当時の中華民国)の承認国中でもっとも古く(1909年)から国交を持っていた国であり、深い関係を築いていたらしい。しかし2017年6月に台湾と断交、代わって中国との国交を樹立した。中国による経済援助という名の借金漬けで、パナマも経済植民地化されてしまうのかな・・・
カップ側面は印刷無しの真っ白。生産数量が少ないのでわざわざパナマ向けの専用印刷をコストを掛けてやる訳にはいかなかったのだろうか?じゃあその分フタの印刷へ情報が集中するかと思いきや、フタにも大したことは書かれていない。世界中で今では当然のこととなっている栄養成分(エネルギー量やナトリウム量など)の記載も載っていないし、バーコードが書かれているのが唯一の今風の部分かな。パッケージは日本で言えば昭和の50~60年あたりの雰囲気に近いように思える。
フタの下方にある赤帯にスペイン語で「Fabricado para Agencias Benedicto Wong. S.A., Panama Rep. de Panama」とあり、前半部は「代理店ベネディクト・ウォンのため作られた」という意味になる。ベネディクト・ウォンで検索したら香港系英国人の映画俳優が出てきたけれど、年齢(現在48歳)を考えるとどうも関係は無さそうだな。(Benedicto Wong S.A.という会社は検索で発見できた)
食べてみて、レトロなパッケージと食べた印象がほぼ一致する。高校生の頃、一夜漬け試験勉強の伴として深夜にむさぼり食べた脂臭いカップ麺を連想してしまったよ。安っぽいけど憎めなく、試食していて楽しかった。
麺は中太の角断面で気泡感は盛大にある。輪郭は明確だが柔らかめで軽い食感。揚げ油の質があまり良くないのか、やや鬱陶しく重たい揚げ物の香りがする。まあこれは悪いというよりは懐かしい感覚である。1970年代後半のペヤングヌードルやニュータッチヌードルあたりの匂いが蘇ってきた。
スープは粉末っぽい醤油味。甘みが結構あり、牛肉の香りは平板で控えめ。塩分や化学調味料が強く、唐辛子のピリッとくる刺激もあるので食欲はそこそこ刺激されるし最後まで飽きさせない。でもとっても安っぽい味である。
具にキャベツが入っているのはちょっと意外性があり面白いが、肉は一切入っていない。フタの調理例写真は見ない方がいいだろう。
国名 | 台湾 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 4 710008 212911 |
会社名 | 味王 Ve Wong |
製品名 | 力加麵 Rika Classic Wo-Mien Cup |
謳い文句 | |
調理方法 | 熱湯3分 |
質量 | Net85g |
熱量 | |
Na | |
付属品 | 粉末スープ(かやく(キャベツ・ねぎ・赤唐辛子)入り)、調味油 |
ノンフライ麺 | × |
汁なし麺 | × |
麺 | 角断面で気泡感が盛大、輪郭は明快だが柔らかく頼りない食感、油の匂いが気になる |
汁・ソース | 粉末醤油っぽい香り、牛肉の匂いは弱く甘めで唐辛子の刺激あり、旨味や塩分が強い |
具・その他 | 具のキャベツが意外、外観も中身も古めかしい感覚、安っぽいけど憎めなくて楽しい |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2019/11/16 |
賞味期限 | 2019/11/11 |
入手方法 | 2019/06/18 Cristobal(Panama) |
税込購入価格 | 1.09 USD (≒118 JPY) |