No.6542はフランスのDistriborg、楽 Tanoshi Japon Nouilles Japonaises Saveur Poulet Shiitake。椎茸と鷄味の和風麺。この楽ブランドは即席麺以外にも広く日本食材を扱うもので、JETROのレポートをみてもフランスに定着しつつあるらしい。
ウチでは以前2016年に姉妹品の牛鉄板焼味(No.5793)と鷄テリヤキ味(No.5833)を紹介している。このときの試食記では原産国の記載は無いものの多分ベトナムだろうと推測した。で、今回の品はパッケージのデザインが少し変更されており、小さくFabriqué au Viet Namと書かれていた。当たりだね!
なぜベトナム製と判ったか?一つにはこの国の即席麺はメーカを問わず似通った麺の特徴があるから。ちょっと硬めで気泡感が結構あるのにも関わらずシナっとした当たりの優しさがある。だから昔試食した際に一口食べてすぐピンときた。これVina AcecookでもVifonでもVi Huong(味香麵)でも共通しているんだよね。この食感がベトナム人の好みなのか、小麦粉や添加物の質によるものかは判らない。
もう一つは、カップ側面上部にある放熱か断熱か強度増加のためか?のギザギザしたリブの詳細形状が、かつてVifon(Vietnam Food Industries)製品で見覚えがあることに気が付いた。勿論これは麺がベトナムっぽいなあと感じたからこそ判ったことだが。なのでこの「楽」ブランドのカップ麺はVifonに製造委託して作られたものと断言する。(ちなみに楽ブランドには袋麺もあるが未試食。カップ麺と袋麺で調達先が異なるのはこの世界ではあり得る話)
食べてみて、おーやっぱりベトナムっぽい麺だなあ!と思った。もともと日本食をイメージした製品だから当然だが、フランスっぽさとか欧州らしさは微塵も無い。ただスープも含めてあんまし和風って感じでもないんだよなあ。熱帯っぽさがあるとでもいうか。
麺は中太の角断面。やや硬めで輪郭がハッキリしており、太さの割には存在感がある。歯応えにはシナっとした感覚もあり、微妙な例えだが発泡ゴムのような食感だと思った。
スープは少し濁り感がある茶色で、マイルドな鷄ダシのスープ。ただ基軸となる味や香りが弱く方向感に欠ける気がした。一方、椎茸味ということでちょっと人工的なグアニル酸のうま味が妙に強く出ておりバランスを崩している。具の椎茸は歯応えと香りで存在感が強く、人参は硬くて青臭い。
ぼんやりしたスープが製品全体の姿勢を曖昧なものにしている。しっかりした柱となる味か、勢いのある刺激が欲しいと思った。
国名 | フランス |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 3 229820 794709 |
会社名 | Distriborg |
製品名 | 楽 Tanoshi Japon Nouilles Japonaises Saveur Poulet Shiitake(製造はベトナム) |
謳い文句 | |
調理方法 | 熱湯3分 |
質量 | Net65g |
熱量 | 74kcal (kJ)* |
Na(麺具+汁) | 1.0g*(*完成品100g当たり) |
付属品 | なし。粉末スープ、かやく(人参・ねぎ・椎茸)は混込済 |
ノンフライ麺 | × |
汁なし麺 | × |
麺 | 角断面で輪郭が明快、気泡感はあるが硬め、粘りとしなやかさもあり発泡ゴムみたい |
汁・ソース | 鶏と椎茸の旨味は強いが、味の骨格が弱く刺激も弱いため方向感に乏しく穏やか過ぎ |
具・その他 | |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2019/10/29 |
賞味期限 | 2019/10/25 |
入手方法 | 2019/08/03 Ueda特派員様よりいただく |
税込購入価格 |