No.6528はポーランドの味の素、Oyakata Chicken Ramen Soup。ポーランドの味の素は即席麺事業に相当な力を注いており、日本風テイストのこのOyakataシリーズ(袋麺とカップ麺、カップ焼そばがある)の他に洋風のSamSmak、タイの味の素から輸入するYumYumの三ブランドを持つ。またイタリアやスペインなどの食品会社に向けてのOEM生産も行っている。ドイツ日清の欧州事業とガチでぶつかっているように見えるな。
日本で味の素と即席麺の間には全然関連があるように見えないけれど、世界の即席麺業界を調べていくと、この味の素の名前をあちこちで聞くようになるのだ。
ウチでは今までにOyakataシリーズの製品を十回採り上げているが、袋麺は2016年9月のNo.5855とんこつ味のみであり今回が二回目(※)。現在ではとんこつ味は販売リストから消えている。パッケージのグラフィックも今のものとは全然別物だな。
▲No.5855 Oyakata Noodles とんこつ味(2016-09)
昔はおもて面に大きく漢字で「親方ラーメン」と書いてあった。日の丸のような赤い円も見えるし、また当時のWebサイトはどことなく相撲をイメージさせるようなデザインだったと記憶する。現在のパッケージはそうしたステレオタイプの日本っぽさをバッサリ切り捨てている訳で、これは日本固有の文化を表に出してすがらなくても十分にやっていける自信が付いた証ではないかと思っている。
食べてみて、日本の一般的即席麺と比べるとよく言えば骨太、悪く言えば不愛想で鈍い印象を持った。但しこの印象の殆どは麺から来るものである。スープは欧州製品としては結構うまくやっている感じ。また、カップ版のOyakataと食べた際のイメージが揃っている。これ、日本のメーカを含めてなかなか出来ていないところが多いんだよなあ。
麺は幅広の扁平断面で、カップうどんに近いぐらいの太さ。しかし気泡感がかなり強く、また硬めなのでラーメンとしてはかなり違和感を感じるもの。カップうどんで本来五分待つところを二分しか待たずに食べたような感覚に近いと言える。
で、不思議なのは裏面の作り方説明では丼お湯入れ三分待ちの方法しか書かれていないのに、同社のWebサイトでは鍋で三分ゆでる方式も併記されていた。今回は丼お湯入れ方式で作ったが、鍋で茹でて作ったら印象がきっと激変するだろうと思う。
スープは透明感のある琥珀色。基本は鶏ガラだしの塩味スープだが醤油の香りがそこはかとなく漂うのは効果的。あと味の素という先入観もあるのかもしれないが、うま味調味料の量が多いように感じてしまう。しかしそこはさすが味の素、嫌味を感じるようなことはなくうまくまとめてある。あとは僅かなニンニクと黒胡椒の刺激がある。
さらに粉末スープには白胡麻が入っていたが、これが両手の指で粒々を数え切れるぐらいの量しか入っておらず、有難味が無い。この三倍〜五倍ぐらい入れて欲しいな。
ということで麺はイマイチ、スープは結構いいじゃない、という感想を持ったが、鍋で麺を茹でる作り方にしたら評価点が★0.5個分は軽くアップするんじゃないかとも思った。
※YouTube動画のナレーションで「Oyakataの袋麺を食べるのはこれが初めてですが」などと喋ってしまったが、これ間違えです。
国名 | ポーランド |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 5 901384 503765 |
会社名 | Ajinomoto Poland |
製品名 | Oyakata Chicken Ramen Soup |
謳い文句 | |
調理方法 | ゆで3分/丼お湯入れ3分 |
質量 | Net83g |
熱量 | 431kcal (1807kJ) |
Na | 〜g(食塩相当量4.53g) |
付属品 | 粉末スープ(ごま入り) |
ノンフライ麺 | × |
汁なし麺 | × |
麺 | うどんみたいな幅広扁平、硬めで気泡感が強く軽い食感、茹でれば印象が激変しそう |
汁・ソース | 透明感がある琥珀色、醤油とニンニクの香りが特徴的、調味料過多だが嫌味ではない |
具・その他 | 黒胡椒とゴマも入っているが現状の三倍位入れて欲しい、カップ版と印象が似ている |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2019/10/14 |
賞味期限 | 2019/03/31 |
入手方法 | 2019/08/03 Ueda特派員様よりいただく |
税込購入価格 |