No.6504はフランスのIntermarché、Itinéraire des Saveurs　Cup Nouilles Saveur Poulet。チキン味のカップ麺。Intermarché はフランスのスーパーマーケットチェーン、Itinéraire des Saveursはその中にある世界の味覚を集めてみました的なブランド。パッケージに描かれた女性は本品が中華料理のカテゴリーに属していることを示す（日本料理には違うキャラクターが割り当てられている）。

パッケージには「Importé de Thaïlande par」と書かれており、タイからの輸入品である。うん、このカップの形状はどこかで見覚えがあるぞ！

現在タイで硬質樹脂製のカップを使うのはWaiWaiブランドのThai Preserved FoodsとSueSatブランド等のThe Decent Noodles Factoryの二社だけだと思われる。そして側面上部に放熱フィンのような造形があるのはThai Preserved Foods製品の特長なので、ここが受託生産したものと断定する。カップそのものの製造はタイのImco Food Pack社製。

今回の品はフランス領ポリネシアのタヒチで購入したもの。ここは即席麺の多様性に富んでいる地でフランス籍の製品をはじめ、近隣諸国の製品、そして日本の製品（←これはすごく珍しい）などが入り乱れていた。ここはかつて画家のゴーギャンが「楽園」として愛した場所だそうだが、即席麺収集家にとっても楽園のようなところである。

食べてみて、ハッキリした味。中国や日本ではなく、日差しの強そうな東南アジア的な感覚だね。食べていてドーピングの注射を打たれたような（って経験ないけど）気分になる。

麺は細い角断面で、輪郭ハッキリ。気泡感はあるが粘りがありひ弱さは感じない。揚げ物の香ばしさが心地良い。スープは鶏ガラダシ＋薄口醤油っぽく、日本の醤油ラーメンの醤油濃度をうんと弱くしたイメージ。うま味は人工的で強い。これらの要素を麺の揚げ物の香ばしさが全部うまく包み込んでくれる。

タイ製といってもフランス向けなので全然辛くなく、少しは唐辛子か胡椒を効かせて欲しいな。専用の小袋でフリーズドライの椎茸が入っているのが珍しく、味の方向性に大きく影響している。ネギも多い。挽肉もどきの大豆蛋白質は存在感が薄い。

各要素はみな安っぽいけれど、元気でカラッとした性格の製品。フランス籍であることはこれっぽっちも意識しなかった。

国名	フランス
ジャンル	カップラーメン
EANコード	3 250392 057183
会社名	Intermarché
製品名	Itinéraire des Saveurs, Cup Nouilles Saveur Poulet （チキン味、製造はタイ）
謳い文句
調理方法	熱湯3分
質量	Net67g
熱量	320kcal (1345kJ)
Na	〜g（食塩相当量4.0g）
付属品	粉末スープ、かやく１（椎茸）、かやく２（ねぎ・大豆蛋白質・人参）、フォーク
ノンフライ麺	×
汁なし麺	×
麺	細い角断面で輪郭は明確、気泡感があるが粘りがあり弱くは無い、揚げ物の香ばしさ
汁・ソース	鶏ガラのうま味は人工的だが強い、醤油は香り付け程度、タイ製だが辛い刺激は無い
具・その他	椎茸が味を大きく支配する、ネギも大量、全然フランスっぽくないが明るく明快な味
総合評価	★★☆2.5
試食日	2019/09/15
賞味期限	2019/09/24
入手方法	2019/07/06 Papeete(Tahiti)
税込購入価格	195 CFP (≒195 JPY)