No.6493はパプア・ニューギニアのPacific Industries、Spot On Instant Noodles Chicken。オーストラリアの北に位置する国だが一般的には馴染みが薄いというか具体的なイメージが湧きにくい国でもある。ここに即席麺など売られているのか?とあまり期待せずに訪れてみたら、あるわあるわ!様々な種類の袋麺がスーパーに並んでいた(カップ麺は殆ど無かった)。
唯一の赤い袋はSpot Onの姉妹品Beef味
さらに驚いたのは(今回の品は違うが)自国生産の即席麺まで存在していた!あと面白かったのは即席麺のパッケージの殆どが黄色いこと。上の写真は黄色い即席麺が十種類以上置かれている。この国では即席麺の袋が黄色くないと売れないのかな?
裏面の隅の方にProduct of Chinaと記されていた。パプア・ニューギニアの食品会社Pacific Industriesが中国の企業へ即席麺の製造を委託した、という構図なのだろう。ということで、厳かに開封してみると・・・ここここれはっ!
本ブログを毎回御覧になられる方ならまたかと思われるかもしれないが、お馴染みのベージュの地色+食材イラストが描かれた粉末スープ包が出てきたよ。最近ではNo,6479、コロンビアのPastas La Muñecaでも採用例があったもの。ってことは製造はHangzhou Green Home Foodsかな。う~ん、もしかしてここは世界の即席麺業界を陰で支える黒幕なのかもしれない。
食べてみて、良くも悪くも特徴の少ない製品。嫌な味や香りはしないので、とりあえず空腹を満たすという用途には十分に適う。但しパプアニューギニアっぽさとか南国の香りというものは一切感じられなく、無国籍の食品という印象である。
麺は中太でふっくらした舌触り。気泡感は無く、ちょっともっさりした歯応え。軽々しさは感じない。小麦の香り等は地味で、やや事務的な印象。
スープは少し澱粉質が混ざったような軽い濁り感がある淡い黄色。うま味は過不足なく、味や香りの手数が少ないというかやや素っ気ない。刺激は少なく穏やか。例えて言うならサッポロ一番塩らーめんからいくつか重要な要素を抜いたような感じか。
以上は日本人の目線から見た感想であるが、今回の製品の購入価格は日本円換算で約24円。一人当たりのGNI(Gross National Income、国民総所得)が日本の1/10以下である同国にとってはきっとかなりの高額製品であり、ハレの日の食べ物なのだろう。
そう考えると、海外の即席麺を紹介する際は単に美味い不味いの感想をだけ言い放つのでなく、現地での扱われ方も考慮しながら文章化すべきだと自戒する。自分が憧れるものを上から目線で貶されたら誰だって気分が悪いだろうから。
国名 | パプアニューギニア |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 9 317694 033766 |
会社名 | Pacific Industries |
製品名 | Spot on Instant Noodles Chicken(製造は中国) |
謳い文句 | Quick・Easy・Tasty |
調理方法 | ゆで2分 |
質量 | Net85g |
熱量 | 410kcal (1717kJ) |
Na | 1.19g |
付属品 | 粉末スープ |
ノンフライ麺 | × |
汁なし麺 | × |
麺 | 中太でふっくらした舌触り、気泡感はない、重量感はあるがややもっさりした歯応え |
汁・ソース | 澱粉質の濁り感がある淡い黄色、穏やかだが味や香りの要素が少ない、うま味は十分 |
具・その他 | 刺激は少ない、サッポロ一番塩らーめんから重要で特徴的な要素を抜いたような感じ |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2019/09/03 |
賞味期限 | 2019/09/04 |
入手方法 | 2019/07/24 Rabaul(Papua New Guinea) |
税込購入価格 | 0.9 PGK (≒24 JPY) |