No.6470は米国のSanyo Foods of America、Sapporo Ichiban Original Cup, Oriental Noodle Soup。1978年に日本のサンヨー食品が米国法人を設立してカリフォルニア州に工場を建て、今回の品もここで生産されたもの。パッケージは日本の袋版サッポロ一番のイメージを強く感じさせる。
先日ニューヨークのスーパーを二日間に渡って探索したのだが、見た感じで即席麺のシェアが高いのはMaruchan、Nissin、Nong Shim(農心)であり、今回のSanyoはこの上位三社からはかなり離されている印象だった。韓国系のSamyang(三養)にも負けているように見えたな。
いちいちボール紙の包装が付くのは北米における縦型カップ麺のお約束。全てとは言わないけれどMaruchanとNissinがやっているからこれが多数派になってしまう。しかしこんなコストが掛かることをわざわざやるのは何故だろう?
私の邪推だがNissinが米国にカップ麺を導入した際に店頭でカップが倒れて転がることのクレーム対策としてボール紙の覆いを付けたのではないかと考える。あと中身を説明するためのカラー写真をパッケージに載せたかったのではないか。
食べてみて、すぐに日本の袋版サッポロ一番の匂いを連想した。醤油と生姜の香りはまさにそれ。米国に長く居てサッポロ一番の禁断症状が出てきた人は、この製品を食べればとりあえず欲望を鎮めることができるだろう。
一方で麺は袋のサッポロ一番と全然別物。細めの角断面で輪郭はハッキリしている。あまり扁平していないのでヌードルというよりはラーメンに近い舌触りかな。柔らかめで若干の気泡感がある。
具はコーンがたくさん入っており、これが結構ふくよかで甘く、存在感が大。この製品のもう一つの特徴といえるだろう。
袋のサッポロ一番の香りを色濃く残すこの製品、果たして誰に向けて作っているんだろう?私には在米日本人を主たるターゲットとして据えているように感じられてならない。この点でMaruchanやNissinは生粋の米国人に受け容れられるような製品造りをしているように思えるので、それらとはかなり違うものであるように感じた。この仮定が正しいとすれば、米国Sanyo Foodsのシェアが低いのも頷けるかな。
国名 | 米国 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 0 76186 70001 0 (UPC) |
会社名 | Sanyo Foods of America |
製品名 | Sapporo Ichiban Original Cup, Oriental Noodle Soup |
謳い文句 | Traditional Sapporo Ichiban Quality |
調理方法 | 熱湯3分 |
質量 | Net64g |
熱量 | 300kcal (1256kJ) |
Na | 1.45g |
付属品 | なし。粉末スープ、かやく(コーン・人参・ねぎ)は混込済 |
ノンフライ麺 | × |
汁なし麺 | × |
麺 | 細めの角断面、輪郭はハッキリ、柔らかめで気泡感が多く、ちょっと頼りない食感 |
汁・ソース | 醤油と生姜の香りが袋版サッポロ一番を彷彿させる、平板だが一応の存在感がある味 |
具・その他 | ふくよかなコーンは量が多くて甘く存在感大、日本向けに作っているように感じる |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2019/08/09 |
賞味期限 | 2019/01/04 |
入手方法 | 2019/06/08 New Kam Man金門食品(NY/USA) |
税込購入価格 | 1.50 USD (≒162 JPY) |