No.6436はポーランドのAjinomoto、Oyakata Ramen Chicken Soup。もちろん日本の味の素が出資する会社で1999年の設立、首都ワルシャワに居を構える。
当初即席麺はタイからYumYumブランドの製品を輸入して販売するだけだったが、2003年に現地のSamsmak Foods社を買収して翌年から即席麺生産を始める。そして2008年より日本食との関連を匂わせるネーミングのOyakataブランドを立ち上げ、自国消費以外にもイギリス・ドイツ等へ輸出を行なう。また他国他社へのOEM供給もしており、イタリアStar社、スペインGallina Blanca社、フランスLustucru社のカップ麺はここの製造である。
日本風即席麺という点では先行する欧州日清とのガチンコ勝負になっている。日清が日本風焼そばのSobaシリーズを派手に展開しだしたらこのOyakataもDishesシリーズで応戦、そうしたらあのNestléもMaggi Fusianシリーズで焼そば商戦に参入。古くからパスタ文化が根付いており即席麺に冷淡だった欧州市場も、味の素の参入によって流動的で面白いものになってきた。ああ、視察に行きたいなあ!
親方ラーメンのカップチキン味は2016年にNo.5863で一度試食しているのだが、パッケージが黒基調にチェンジ、中身も結構変わっているようだ。昔は日本の即席麺のように醤油・味噌・塩という分類で、塩=チキンという扱いだった。
食べてみて、昔No.5863で食べた印象とはかなり異なっており、全体的にどっしりとした重量感が備わった。麺は太く・厚くなって粘りもある。ちょっと鈍重という感じもするが、欧州産のカップ麺としては珍しいタイプ。欧州日清のCup Noodlesとも違う個性がある。
スープはとろみがありマイルドな鶏ダシ。ちょっと曖昧で混沌とした印象がある。でもさすが味の素というか、うま味の出し方は自然で嫌味が無い。変わった匂いや辛い刺激などは全然ないのだが、退屈とか物足りなさは感じない。具のコーンは大きくてふくよかで、日向臭さは無い。その他の具は貧弱。昔あった高野豆腐風オムレツ(卵)は消滅していた。
高級感は無いし平凡なカップ麺なのだけど、味の素だからという先入観からくるものなのか、やはり日本人の郷愁を誘うような空気感みたいなものを持っている。欧州に長期出張して日本食が恋しくなったらこいつに手を出してもいいだろう。
国名 | ポーランド |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 5 901384 503734 |
会社名 | Ajinomoto |
製品名 | Oyakata Chicken Ramen Soup |
謳い文句 | |
調理方法 | 熱湯3分 |
質量 | Net63g |
熱量 | 288kcal (1207kJ) |
Na(麺具+汁) | 〜g(食塩相当量2.65g) |
付属品 | 粉末スープ。かやく(コーン・人参・ねぎ・パセリ)は混込済 |
ノンフライ麺 | × |
汁なし麺 | × |
麺 | 扁平断面で欧州のカップ麺としては太めで重量感がある、粘りがありやや鈍重な食感 |
汁・ソース | 少しとろみと濁り感がある、やや混沌とした印象、旨味の出し方は自然で嫌味がない |
具・その他 | コーンはふくよかで多い、他の具は目立たない、素朴だが日本人に違和感が少ない味 |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2019/03/12 |
賞味期限 | 2019/05/31 |
入手方法 | 2019/02/04 Okada様よりいただく |
税込購入価格 |