No.6435は東洋水産、マルちゃん ダブルラーメン しょうゆ。1964年9月の発売で、現在は北海道限定販売。姉妹品としてみそとしおがあり、名前の通り二食入りの即席麺。発売時も同心円状のパッケージデザインだったが、1980年代前半はデザインを変えた時期もあった。
マルタイのような棒状麺ならともかく、揚げ麺で一つのパッケージに二つ麺が入っているものは珍しい。正面から見ると普通だが横から見ると随分とぶ厚い袋である。二人で食べる、あるいは腹いっぱい食べることを想定しているのだろう。経験上、北海道出身者にダブルラーメンの話をするとやたらと反応が良いように感じている。
かつては焼そばダブルという製品もあった(1998年にNo.1102で試食)。焼そばダブルはネット上で全く情報が流れて無いから写真を貼っておこう。
裏面の作り方説明の絵をみると、一つの鍋で二人分を作ることを想定しているね。わざわざ左右の丼でスープを入れる向きが違っているのがちょっと可笑しい。
今の袋麺は五個パック販売が全盛なので、このダブルラーメンのような製品形態はもう役割を終えた絶滅危惧種なんじゃないかとも思うのだが、2012年6月にはリニューアルをして、まだまだ作り続けるつもりのようだ。ちなみにこのリニューアル時に「北京風2人前」という謎のキャッチコピーが消えてしまった。
食べてみて、素直というか素朴、飾りっ気のない味だね。昔からそうだったんだけど。肩肘張って競合に負けるな、打ち勝て、といった気合いとか必死さが全然無い平和な世界。
もちろんライバルと競う向上心が無ければ発展もしないわけで、昭和の時代から時が止まったままのよう。2012年6月にリニューアルをしたのに、何が変わったのかは判らなかった。前回食べたのは10年ぐらい前だからなあ。
麺は中太の角断面、輪郭はハッキリしており重量感も結構ある。ややしなやかさに欠け、また表面がザラザラしている訳ではないが吸い込むときに唇と麺の間に摩擦を感じる。あと大盛りという訳ではないが麺を成型した投影面積が大きいのか鍋に収まりにくい。
スープは濁り感があり、醤油濃度は薄め。味や香りは平板。マイルドというか曖昧な印象の中で白胡椒の刺激がある。
もうすぐ令和の時代になるというのに、この製品は昭和のまま留まっている感じ。そしてこれこそが最大の存在価値なのだ。
国名 | 日本 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 4 901990 511025 |
会社名 | 東洋水産 |
製品名 | マルちゃん ダブルラーメン しょうゆ |
謳い文句 | おいしさ2人前・・・3分で出来上がり |
調理方法 | ゆで3分 |
質量 | Net182/麺170g |
熱量 | 407kcal (1704kJ) |
Na(麺具+汁) | 0.7+1.4g(食塩相当量5.3g) |
付属品 | 粉末スープ |
ノンフライ麺 | × |
汁なし麺 | × |
麺 | 中太の角断面、ぎこちなく古風な食感だが重量感はある、麺と唇の摩擦が大きい印象 |
汁・ソース | 濁り感があり醤油濃度は薄い、うま味や香りは平板、マイルドというかやや曖昧な味 |
具・その他 | 白胡椒の刺激、二個入で昭和の雰囲気を色濃く残すのが価値だが絶滅危惧種でもある |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2019/03/11 |
賞味期限 | 2019/06/09 |
入手方法 | 2018/10/29 イオン・ザ・ビッグ |
税込購入価格 | 97 JPY |