No.6234はタイのThai President Foods、MAMA Cup Spicy Cheese Flavour。現地語で書くと製品名はมาม่าคัพ รสสไปซี่ชีส。タイ語は全然判らないけれど、多くの製品に触れているうちに部分的に理解できる箇所が出てくるようになってきた。例えばคัพはカップの意味で、รสは味を表す時の頭に来るんだな、とか。もっとも文字自体がまだ読めないからそれぞれアルファベットの「Aw」「sa」みたいな字、というパターン認識をしている。MAMAのロゴはタイ語でมาม่าだけど、これも「dndn」みたいな字、という識別をしているし。
さて今回の品はチーズ風味。なんだかあまりタイっぽくないなあ。
タイで製造されたチーズ味の即席麺というのはたぶんこれが私にとって初めての体験である。他のメーカのWebサイトをみても類似の製品は見当たらない。
タイのスーパーで食品売り場を眺めていると、チーズ売り場が占有するスペースの割合は日本のそれと同等以下だと感じた。チーズを日常的に食べる習慣はそれほど高くないように思う。なのでこの製品はタイ人にとってもかなり異端な企画なのではないかと想像し、つまりはすぐに消えちゃいそうな予感がする。
食べてみて驚いた。まず麺からしてタイの即席麺の標準文法から大きく外れる。太くて白くてフカフカした食感なのだ。そして揚げ物の香ばしさが殆どしない。
スープはかなり乳臭い。脱脂粉乳のミルキーさが強調されているが、肝心のチーズの香りはいまひとつであんまし濃厚という感じではない。そして結構甘くてかなり辛く、具の玉子までもがヒリヒリするぐらい辛い。その反面うま味は薄い。少しオーバーに表現するならば、スキムミルクに砂糖と唐辛子をいれて澱粉のとろみを付けたような味である。なのでタイ製品らしさは全く無く、これは韓国製ですゼ旦那と言われたら素直に信じてしまうだろう。
でも、日本でもトムヤムクンはもちろんパスタだのフォーだので海外の料理を取り入れた即席麺はたくさんある訳で、これはタイの即席麺市場が成熟して味のバリエーションが広がりつつあることの象徴だと思われる。タイ人だって定番のトムヤム味以外の即席麺をいろいろ食べてみたいと思っているに違いない!そんな熱い想いが伝わってくるような一品であった。
国名 | 日本 |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 8 850987 144998 |
会社名 | Thai President Foods |
製品名 | MAMA Cup Spicy Cheese Flavour |
謳い文句 | |
調理方法 | 熱湯3分 |
質量 | Net63g |
熱量 | 290kcal (1214kJ) |
Na | 0.97g |
付属品 | 粉末スープ(卵入り)、粉末クリーマー、フォーク |
ノンフライ麺 | × |
汁なし麺 | × |
麺 | 太めでふくよか、歯応えは鈍い、色は白く揚げ物の香りは弱い、タイ製品っぽくない |
汁・ソース | 乳臭くて甘いがチーズの香りは控えめ、唐辛子の刺激が強く旨味は弱い、とろみある |
具・その他 | 橙色の卵は澱粉が多そうで結構辛いが、あまり有難味はない、国籍不明な印象の製品 |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2018/05/22 |
賞味期限 | 2018/07/08 |
入手方法 | 2018/04/25 伊勢丹(Thailand) |
税込購入価格 | 15.0 THB |