No.6159は明星食品、ノンフライチャルメラ 豚骨。チャルメラシリーズにとんこつ味が加わったのは1985年のことで、それ以来ファミリーの一角をなしてきたが、2016年1月に突如としてノンフライ版が追加され、暫くは揚げ麺版と併売されていた。この初代ノンフライ版はNo.5869で試食レポートを書いたものの、何しろパッケージの外観からして商品名ロゴがいつもと違う明朝体、チャルメラおじさんが屋台ごと行方不明、などと怪しい部分が満載。正直言うと観測気球というかテスト販売のためにチャルメラブランドの衣を被せたような印象を持ったものだ。
しかし2016年9月のリニューアルによりパッケージの不思議さは解消され、晴れてファミリー共通のロゴやおじさんを飾るようになった。その陰で揚げ麺のとんこつ(平仮名)は静かに去って行ったのである。
勝手な推測だが、初代ノンフライのバリカタ麺は従来のチャルメラとはあまりにも食感がかけ離れており、チャルメラのイメージが散乱するのを避けるための保険としてパッケージデザインを他とは違うものにしたのだろうと考える。
でも出してみたら結構いい感触を得られたから、9ヶ月後の全体リニューアル時にノンフライ版もきちんとファミリーの中に組み込んだ、と。
で、前回のNo.6158サッポロ一番豚骨はこの流れを見ていたから様子見のための揚げ麺とノンフライ版の重複期間を切り捨てて、一気に豚骨のノンフライ化を果たした、と。(個人の想像です)
まあしかし、どちらも製品の構成はよく似ている。ゆで時間90秒、円盤型成型のノンフライ細麺(共に質量70g)、添付の小袋は粉末スープと調味油。強いて違いを言うならば外装袋はサッポロ一番が大きく、麺の色はチャルメラが黄色い。
食べてみて、チャルメラの方はNo.5869の初代ノンフライ版からあまり大きな変化はしていない印象。なので以降はサッポロ一番との比較をしながら語ることとする。
麺はどちらもそうめんみたいに細いが、チャルメラの方がよりそうめんっぽさが強く、小麦粉の粉っぽさを感じた。一方サッポロ一番は若干ラーメンっぽいプリプリ感がある。で、チャルメラは肩の力が抜けたような舌触りなのに対してサッポロ一番は少し緊張感というか張りがある感じ。まあ大した差ではないけれど。
スープはどちらもあまり獣臭さは無くミルキーなアーバン豚骨といった風情なのだが、チャルメラはよりシンプル、サッポロ一番はいろいろ小細工というか工夫をしている感じ。一般的な即席麺の豚骨スープに近いのはサッポロ一番の方。
しかし、試しに香りの抜けた冷めたスープを飲んでみたところ、チャルメラのスープは豚骨ではなく洋風っぽいポタージュの味がしたので驚いた。出来立てを食べているときはまごうことなき豚骨スープだと感じていたのだけど、その殆どの部分は香りによる演出だったんだ。一方でサッポロ一番のスープは冷めても一応豚骨らしい味がする。
双方に胡麻が入っているが、さらにチャルメラには紅生姜、サッポロ一番にはネギが入る。味への寄与が大きいのはチャルメラの紅生姜の方。
二つを比較して食べてみると、チャルメラの味造りが斬新だと感じられた。ホントに冷めた状態だと全然豚骨味じゃないんだよ。香りによるマジックで幻惑された気分。対してサッポロ一番はあくまで普通の豚骨味にノンフライのバリカタ麺を載せてきた印象。
まあどちらが良い、美味しいと断言できる程の大きな差は無いけれど、チャルメラは先行して挑戦している気概を感じるな。チャルメラの味がちょっと跳びすぎていると感じる人にはサッポロ一番が程良い着地点になるだろう。
国名 | 日本 |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 4 902881 071802 |
会社名 | 明星食品 |
製品名 | ノンフライチャルメラ 豚骨 |
謳い文句 | バリカタ麺 ゆで時間90秒硬ストレート極細麺 香る秘伝の小袋付き(調味油) |
調理方法 | ゆで1.5分 |
質量 | Net83/麺70g |
熱量 | 307kcal (1285kJ) |
Na(麺具+汁) | 0.7+1.6g(食塩相当量1.7+4.1g) |
付属品 | 粉末スープ、調味油 |
ノンフライ麺 | ○ |
汁なし麺 | × |
麺 | そうめんのように細く縮れは弱い、やや粉っぽさがあるが力が抜けているような食感 |
汁・ソース | ミルキーでポタージュみたいな味、獣臭さは無く香りだけで豚骨っぽさを出している |
具・その他 | 紅生姜の酸味と刺激あり、冷めると豚骨の匂いがしない、実験的かつ挑戦的な味造り |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2018/01/23 |
賞味期限 | 2018/04/21 |
入手方法 | 2017/12/23 happachanよりいただく |
税込購入価格 |