No.5812はポーランドのAjinomoto Poland、Oyakata Noodles Soy Sauce。日本語で「親方ラーメン しょうゆ味」との表記もある。Ajinomoto Polandはもちろん日本の味の素が親会社で、同国に即席麺の生産工場を持つ。
Oyakata Noodlesの存在はかなり前から知っていたが、入手する術が無く悶々とする日々を送っていた(なんせ拙書「即席麺サイクロペディア2」のあとがきでも触れたぐらいだし)。今回遂にスウェーデンで購入したものをいただく機会に恵まれ、小躍りするほど嬉しかった。また今まで様々な欧州ブランドの即席麺を試食する中で、たぶんAjinomoto Polandが絡んでいると思われる製品にいくつも出逢った。なので大元であるAjinomotoブランドの製品を食べるということは自分にとって重要な意義があるものだった。
で、今回の試食を通じて確信したのは、
・スペインのGallina Blanca社、Yatekomoブランド
・イタリアのStar社、Saikebonブランド
・フランスのLustucru社、Banzaï Noodleブランド
は出処がみなAjimonoto Polandである、ということ。
・Ajimonoto Poland社、Oyakata Noodlesブランドを含めた4者間ではカップの形状・構造、フタの材質・処理などが共通する。(スペイン、イタリア、フランスでは即席麺の生産は行われていないと推測している)
さらに、Yatekomo、Saikebon、Banzaï Noodleは麺やスープ、具も共通で中身は同じものだと思われる。YatekomoとSaikebonなんてパッケージの写真まで一緒だし。
しかし、Oyakata Noodlesは味付けが別物で、これだけ調味油と具が付いている。基本的に日本の即席麺の味を模しているようだ。ただし麺だけは他の欧州ブランドと共通かもしれない。
日本のラーメンを模している、とはいっても日本の即席麺よりはだいぶ余計な味が多い印象。まあ現地人の味覚や嗜好に合わせたローカライズなのだろう。
とはいえこの親方ラーメン、誰をターゲットにしているんだろう?在欧邦人狙いだけではパイが小さいし、欧州の人に広く受け入れてもらうには「親方」という言葉がマニアックすぎるのではと思う。日本に興味がある人へ訴え掛けるには例えばスモウとかニンジャとかサムライとかもうちょい知名度の高い名詞の方がいいんじゃないかな?(そういうベタな名前はとっくに中韓企業が商標登録しているのかもしれんが)
国名 | ポーランド |
ジャンル | カップラーメン |
EANコード | 5 901384 504717 |
会社名 | Ajinomoto Poland |
製品名 | Oyakata Noodles Soy Sauce 親方ラーメン しょうゆ味 |
謳い文句 | Authentic Japanese Taste of Noodle Soup |
調理方法 | 熱湯3分 |
質量 | Net75g |
熱量 | 360kcal (1500kJ) |
Na | 〜g(食塩相当量3.23g) |
付属品 | 粉末スープ、調味油。かやく(コーン・人参)は混込済 |
ノンフライ麺 | × |
汁なし麺 | × |
麺 | 扁平断面の揚げ麺は縦型カップとしては太め、少々硬めで輪郭は曖昧、鈍重な歯応え |
汁・ソース | 濁り感あり、雑味が多い醤油味、舌触りはマイルドで刺激は弱い、欧州製らしくない |
具・その他 | コーンは多く日向臭さも無いが味や香りは薄い、日本人が拒絶しない程度の醤油拉麺 |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2016/07/06 |
賞味期限 | 2016/06/23 |
入手方法 | 2016/08/31 Ueda駐在員様よりいただく |
税込購入価格 |