No.6600はフィジーのNestlé、Maggi 2 Minute Noodles Chicken Flavour。よその国で作った製品を輸入しているのではなく、れっきとしたフィジー製の即席麺である。過去ウチでは知人の新婚両行土産でフィジーのMaggi製品をいただき、2004年11月のNo.3004で紹介している。
▲誇らしげな「FIJIAN MADE」マーク
Nestléのフィジー工場は1985年に竣工。即席麺の生産をいつから開始したのかは把握していないが、南太平洋の中では一番早く、のちにパプアニューギニア(PNG)でもNestléの即席麺を作る工場が出来た。PNGの場合と同様にオーストラリアのNestléが主導する形で運営をしているみたい。
フィジーのNestléで作られるMaggiブランドの即席麺は近隣の島嶼国にも輸出される。だが工場の生産規模は大きくないようで、製品の種類も今回紹介するチキン味とカレー味だけしかない模様。カップ麺は作っておらず、マレーシアから輸入している。
PNGの場合もそうなのだが、小さな島国の小さな工場でチマチマ少量生産するよりも、オーストラリアあたりでドカーンと大規模生産をしてコストを下げ、周辺諸国へバラ撒いた方が輸送費を引いても儲けになるだろうと思うのだ。でも敢えてそうしないのは、若干の雇用を創出するとともに人々に自国生産品という誇りを持たせ、Maggiブランドへの忠誠心を深く植え付ける戦略かな、とも邪推する。
食べてみて、麺もスープも穏やかながらちょっと癖がある。日本のラーメンと同じつもりで食べると不満を感じるかもしれない。しかしフィジーにおけるMaggiのコマーシャルを見ると、ラーメンの食べ方が我々とは根本的に違うことが伺える。
大鍋に焼き魚や野菜をタップリ入れて煮込み、大きな器に移して家族でシェアしながら食べるもの。そして裏面の作り方説明もこうした具を入れて大量に作るための記述であって一人前の作り方は書かれてない。これだと日本の物差しをもって製品の評価を行うことが無意味に思えてしまうよ。
麺は中太で輪郭は曖昧。表面がちょっと粗くてザラザラした舌触り。硬さは適度だが粘りに欠けてボソボソした歯応え。小麦粉の香りがちょっと安っぽい。
スープは濁り感がある穏やかなチキン味。優しくまろやかな口当たり。だが僅かにコーンのような甘ったるい香りがするのが少々気になる。うま味や塩分は妥当で、辛い刺激は無い。
繰り返すが日本の即席麺と同じ一人前用の作り方で食べると日本人の多くが失望すると思う。でもこの製品はそういう用途じゃないんだから短絡的な批判はしない、しちゃあいけない。
国名 | フィジー |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 9 300605 109575 |
会社名 | Nestlé Fiji |
製品名 | Maggi 2 Minute Noodles Chicken Flavour |
謳い文句 | |
調理方法 | ゆで2分 |
質量 | Net80g |
熱量 | 295kcal (1225kJ) |
Na | 0.73g |
付属品 | 粉末スープ |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 中太で輪郭は甘く表面はややザラザラ、硬さは適度だが粘りに欠けボソボソした食感 |
汁・ソース | 濁り感がある穏やかなチキン味、コーンのような甘い匂い、うま味は適度、刺激無し |
具・その他 | 日本の即席麺の尺度だと物足りないが、現地では全然違う食べられ方をしている様子 |
総合評価 | ★★2 |
試食日 | 2020/01/14 |
賞味期限 | 2019/12/31 |
入手方法 | 2019/07/06 Papeete (Tahiti/French Polynesia) |
税込購入価格 | 90 CFP (≒90 JPY) |