No.6588はエジプトのSalim Wazaran Abu Alata、Indomie Special Chicken Flavour。エジプト製インドゥミーの紹介は今回で四回目となる。さて今回の品のSpecialとは何がスペシャルなのか?という疑問に冒頭で答えておくと、ニンニクの香りが強く漂うことだ。ちょっとひと癖あるチキン味だね。
私は即席麺を入手すると24時間以内にデータベースへ登録するよう心掛けている。そこには入手日や購入店と価格または誰から貰ったか、賞味期限の情報も付加する。賞味期限を入れるのはこれを基にして試食のスケジュールを組むから。だがこのエジプト版インドゥミーを旅先で手にした瞬間、途方に暮れてしまったよ。
読めない!賞味期限の記述が算用数字ではない!普段我々が使う数字のことをアラビア数字とも言うからアラビア語の数字は当然同じものだと思っていたが、現実はそうじゃなかった。
▲上の写真は印字が読みやすい別製品(No.6583)
帰ってから調べたら、アラビア語数字は算用数字と全然違っており、いや、部分的に似ていたり(1や9)、似ているけど違っているのもある(5や6)からむしろ判りにくい。対応は以下の通り。(閲覧環境の問題で読めなかったらゴメン)
0=٠, 1=١, 2=٢, 3=٣, 4=٤, 5=٥, 6=٦, 7=٧, 8=٨, 9=٩
あと、アラビア語は原則右から左に読むが、ひとかたまりの数字に関しては左から右に読む。上の写真で上段は「2019/03/11」、下段は「2019/12/10」。たぶん上が製造日で下は賞味期限だな。製造後9ヶ月というのは比較的短めで良心的、きちんと日付を一日減算してあるのはとても細やか(国際的には製造日と賞味期限の日付を一致させる場合の方が多い)。
ちょっと腑に落ちないと感じたのは左側にある識別記号「A16」と時刻「08:28」は算用数字であること。こちらはたぶんメーカ側の人が必要な時だけ判ればいい情報なのだろう。一般の人に読んでもらう賞味期限がアラビア語数字で書かれているということは、一般の人が算用数字よりもアラビア語数字の方に馴染みがあるという証左である。こんなところからも少しだけエジプト人の日常生活に近付いたような気がするよ。
食べてみて「エジプト製品としては」という枕詞不要で好印象。平凡な麺にチキン味・ニンニク臭・唐辛子の刺激がバランスよく調和している。
麺は細めの角断面で輪郭はハッキリ。でもあまりコシはなく柔らかめ。日本の昭和時代の袋麺みたいな雰囲気。歯応えや匂いに嫌なクセは無く、少なくともスープの足を引っ張るようなことはない。あと、過去のエジプト版インドゥミーで感じた、麺がスープをどんどん吸ってしまってスープが無くなる現象は今回見られなかった。ちょっと不思議。
スープはトロっとした濁り感がありまろやかな口当たり。大まかな印象はサッポロ一番塩らーめんにも近い。基本はまろやかな口当たりのチキン味で、これだけだとやや平凡なのだがニンニクの香りとチリパウダーの刺激で退屈しない味になる。チリパウダーは全部入れても大して辛くはないが、あると無いでは味の緊張感が全然違う。具無しで食べても物足りなさは感じない。僅かにパーム油のような香りが漂い、どことなく南国的でもある。
ニンニク嫌いでないならば、日本人にもあまり抵抗がない味の製品である。日本円換算19円とコスト的にうんと厳しい筈なのに、エジプトやるじゃん!
国名 | エジプト |
ジャンル | 袋ラーメン |
EANコード | 0 89686 12019 6 (UPC) |
会社名 | Salim Wazaran Abu Alata |
製品名 | Indomie Special Chicken Flavour |
謳い文句 | |
調理方法 | ゆで3分 |
質量 | Net75g |
熱量 | 363kcal (1520kJ) |
Na | 1.1g |
付属品 | 粉末スープ、調味油、チリパウダー |
ノンフライ麺 | × |
湯切り | 不要 |
麺 | 細めの角断面で輪郭は明快、柔らかめでコシは弱い、日本の昭和時代の袋麺みたい |
汁・ソース | 濁り感がありトロッとしたマイルドなチキン味、サッポロ一番塩らーめんに似た感覚 |
具・その他 | ニンニクの匂いと唐辛子の刺激が絶妙なバランス、具無しでも最後まで飽きさせない |
総合評価 | ★★☆2.5 |
試食日 | 2019/12/29 |
賞味期限 | 2019/12/10 |
入手方法 | 2019/05/16 Port Said (Egypt) |
税込購入価格 | 3.0 LE/EGP (≒19 JPY) |