拙書『日本懐かし即席めん大全』が辰巳出版から発売されました。少し中身の紹介をしてみます。
まずはサンヨー食品が1964年に発売した長崎タンメン。幼稚園~小学校低学年の頃によく食べたけど、一般的なしょうゆ味とは違うタンメン味がおいしい!と思った。
日清チキンラーメンは昔、めんが四角く成型されていて、丼に入れるときに割るための溝が掘ってあった。裏面の説明もその旨が書かれている。
ちなみに本書の特徴は袋めん裏面の写真を多用していることであり、これはメーカ広報写真だけに依存する企画ではできないこと。㊙無修正裏画像満載ともいえよう。明星食品の劉昌麺は当時結構人気があった製品だが、四種類のバージョンの変遷があった。
スープが付いていないため即席めんの範疇から外されることが多い都一の中華そばだけど、製麺技術の観点からは無視できない。
中京で育った50歳以上の人には強い思い出があるであろう松永食品のトノサマラーメンだが、会社は1968年に倒産した。日水ラーメンも特定地域の人には忘れられない製品。
ヤクルト本社のヤクルトラーメンクロレラ麺。裏面の作り方説明のイラストも麺が濃い緑色。
エスビー食品のホンコンやきそばは激辛ブームが流行った1986年頃に大辛バージョンがあった。
大塚食品の調理不要焼そばアルキメンデス。話題性が高かったのに短命だった。
2006年に倒産した横山製麺工場(八ちゃんブランド)もきちんと記憶に留めておきたい。
ハウス食品が即席めん市場に参入した際の製品がシャンメンしょうゆ味。CMの方が話題になっちゃった。
この手の企画では漏れてしまうことが多い、ちょっとマイナーな会社もなるべく扱うようにした。
ローカルメーカのパッケージにはぶっ飛んだセンスのものが結構あって楽しい。
巻末には業界関係者インタビューおよび対談、そして即席めんの年表を載せている。
ということで、興味を持った方はよろしくお願いします。
おおお、新刊ではありませんか(それも国内バージョン♪)。ちなみにこの装丁、「自販機大全」でも見たもので、「どこかで見たような…」と思ってしまいました(出版社が同じだから無理もないけど)。
味わい深い、ノスタルジーな商品の数々。尼にあるならヨドバシでも、ということで、ちょっと注文してきます===3