まいど恒例の年末報告です。
2019年にi-ramen.netで紹介した即席麺はNo.6371から6578までの

２０８種類。

208種類の内訳を分析すると、2019年 (18年, 17年, 16年, 15年)
・総数　208 (235, 210, 250, 217)

・・日本製品　82 (134, 154, 165, 69)
・・海外製品　126 (101, 56, 85, 148)
・・袋麺　95 (125, 84, 96, 120)（アルミ鍋ラーメンを含む）
・・カップ麺　113 (110, 126, 154, 97)

・・・日本の袋麺　40 (53, 48, 56, 30)
・・・日本のカップ麺　42 (81,106, 109, 39)
・・・海外の袋麺　55 (72, 36, 40, 90)
・・・海外のカップ麺　71 (29, 20, 45, 58)

海外製品の比率が半数を超え、その中でも入手の困難さから収集の重点目標としていた海外のカップ麺が急伸したのが嬉しい。

今年はおおよそ三ヶ月半を費やし、即席麺探索のための海外遠征を行なった。この間は即席麺の試食を全く行わなかったため、例年よりも紹介した件数は減ってしまったよ。（遠征中もペースを落としながらこのブログの更新を行っていたが、これは事前に書き貯めておいたものを順次公開していたもの）

▲海外遠征の成果（の一部）

海外遠征では18ヶ国を巡って合計263種類の即席麺を購入した。帰ってきてからは月に24種類の（私にとっては）超ハイペースで試食とその報告行っているのだが、現時点で170種が未試食、いただき物も含めると約200種類の在庫がある（現在は新規製品の購入を完全に止めている）。YouTube動画や本ブログを作成するのに加えて海外モノは製品の情報を調べることにえらく時間が掛かるので、今以上に試食の頻度を上げるのはちょっと難しい。

今回の遠征はアフリカを含む地中海沿岸部・中米・南太平洋の島嶼などの訪れ難い場所も含まれ、規模の差こそあれどんな国でも即席麺が流通していることを確認した。知らない企業や製品との遭遇も数多く、大いに刺激的だった。

そもそも私が即席麺に興味を持った理由は学生時代に国内旅行へ行った際、見たこともない即席麺と出会ったことに始まり、これが高じて主客転倒、珍しい地方の即席麺を買うために旅行へ行くようになってしまった。しかし現在の日本では、ネットで調査して通販を利用すれば大抵の製品は家に居ながらにして入手できてしまうため、残念ながら「その地へ出向いて」即席麺の探索をする楽しみは殆どの部分が消え去ってしまったと思っている。

ところがどうだい！海外へ行けば得体の知れない会社の変な製品と頻繁に遭遇する。スーパーや市場へ行けば、そこは宝の山だ。そして買った製品についてネットで調べても全然情報が出てこない、そもそも文字が読めないなんてのもザラにあるから作り方さえも判らない。だけどこうした難題を少しずつ克服することに、無上の喜びを感じるようになってしまったのだ。

今回の遠征でもう一つ印象的な発見は、即席麺関連企業の国際間協業が思った以上に根深いことである。日本にいると多くの場合が製造者＝販売者であるが、海外ではその図式は当てはまらないことも多く、それぞれに違う国が絡むことも多い。

例えば、No.6533で紹介したGallo Soba Teriyakiという製品は日本の日清食品傘下にあるドイツ日清がハンガリーの工場で生産した品をスペインの食品会社Galloの製品として同国内で販売しているものである。あるいは別の製品（未試食）はインドネシアのIndofood社から”Indomie”ブランドのライセンスを受けたエジプトのSalim Wazaran社がモロッコに建てた工場で生産し、それがレバノン国籍（EANコードの国籍項から判断）を付けてモロッコで販売されている等々、国境を越えた様々な会社の複雑怪奇な関連性が見えてきた。こういう謎を解きほぐすのは、時間がかかるけれども結構面白い。

今後、即席麺探索に行かねばならないと思っている国はインド・UAE・南アフリカ・ナイジェリア・ケニア・ブラジル・トルコ・ロシア。ペルーやメキシコもかな？すぐに全部という訳にはいかないけれど、一つずつ着実に制覇してゆきたい。上記の国の実態に触れることができれば、世界の即席麺に関してはおおよそ満遍なく把握した、と言い切っても良いだろう。

まあ来年（2020年）の夏過ぎ頃までは今ある在庫品をせっせと試食しなければならない。一度にたくさんの即席麺を買うと、同時期にまとめて賞味期限を迎えることになり、それがこの1～3月辺りにピークを迎えるのでチンタラしている訳にはいかないのだ。海外遠征の再開はその後だな。

今年も多くの方から珍しい即席麺をいただき、深く感謝します。
それでは来年もよい即席麺を！

2019-4/25 Hong Kong